民主“参院の乱” 身内から「公共事業を止めるな」(産経新聞)

 ■モノ言えぬ党内、国交相やり玉

 参院予算委員会は4日、基本的質疑を行ったが、「身内」のはずの参院民主党から、政府が進める公共事業削減や看板政策の子ども手当などへの不満が噴き出した。鳩山由紀夫首相、小沢一郎幹事長の「政治とカネ」問題に続き、北海道教職員組合(北教組)のヤミ献金事件が起き、夏の参院選への危機感が強まっていることが大きい。党内の「モノ言えぬ空気」への反発も日増しに広がっている。(坂井広志)

 「国交省の見直しで新規採択予定事業が止まった。公共事業を止めると困る。地域の経済発展の足かせになってしまう!」

 民主党の桜井充参院政審会長は、地元・仙台市にある仙台新港の拡張事業に予算がつかなかったことへの怒りを前原誠司国土交通相にぶつけた。

 突然の“身内の反乱”に前原氏は「それぞれの地域の公共事業についてそれぞれの地域が同じことを言う。与党議員として建設的に訴えてほしい」と諫めたが、逆に火に油を注いだ。

 「心外だ。私の意見がなぜ非建設的なのか。発言を撤回してください!」

 これには前原氏も「撤回するつもりはない」と応酬。参院第一委員会室は気まずい空気に包まれた。

 小沢氏が主導する政策の政府一元化により、政策調査会が廃止され、党内に鬱憤(うっぷん)はたまっている。とはいえ、小沢氏に歯向かうことは“ご法度”だけに怒りの矛先は政府に向く。中でも反小沢色の強い前原氏は格好のターゲットになったようだ。

 桜井氏にはもう一つ不満がある。夏の参院選で宮城選挙区(改選数2)から出馬が決まっているが、党執行部は2人目の候補として35歳の女性介護ジャーナリストの擁立を決定した。対抗策として公共事業増を訴え、地元で得点を稼ぎたいとの思惑が透けてみえる。

 だが、桜井氏の訴えは、民主党がかねて批判してきた自民党の利益誘導型政治と何ら変わりはない。ただ、前原氏も公共事業の予算配分額(個所付け)の党への情報漏洩(ろうえい)で首相に厳重注意されただけに胸は張れない。

 桜井氏は、民主党の目玉政策「子ども手当」も「評判がよくない。親に直接渡すのがよいことなのか。本当に子育てに回る保証はない」と一刀両断。「民主党への期待が大きかった分、このままで大丈夫かという声を地域で聞く」と最後まで追及を緩めなかった。

 一方、民主党の高嶋良充参院幹事長は、菅直人副総理・財務相が3月から消費税を含む税制改正論議を始めると表明したことにかみついた。

 「民主党の改革の二本柱は政治主導と無駄の削減だ。なぜ今消費税論議なのか。真意が読めない」

 高嶋氏も脳裏にあるのは参院選への影響だ。菅氏は「昨年末の税制改正大綱でも消費税を含め議論するとなっている。マニフェスト(政権公約)で政権担当期間に消費税を上げないと決めたことを変えるのではない」と釈明したが、参院選が近づけば、不満の声はさらに強まる公算が大きい。

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